改善を妨げる感情は人間の本質

他人から批判された時、私たちは自分を守るために相手の意見に反論したくなります。相手の意見が正論で、自分のためになると頭では分かっていても素直に従えないのが“人間の感情”というものです。
仕事においてもこのような感情が改善の阻害要因になります。
相手は仕事に対してのアドバイスをしてくれていても、自分がダメ出しされているように感じてしまい今の仕事のやり方を正当化しようとしてしまいます。
相手の言い方の問題もありますが、「改善を妨げる感情」は言ってみれば人間の本質なので、分かっていても自然とでてきてしまうものなのです。

素直にやってみる

では、「改善を妨げる感情」が出ないようにするにはどうすればよいのでしょうか。
それは、「自分の業務は自分で改善する」ということです。
複数人で協力して業務を改善する場合は、まず改善課題を明確にして、自分の仕事を含めて改善することを事前に合意して進めることです。
業務の標準化がなかなか進まないのは、代表者が良いやり方を決めても、そのやり方でやるかやらないかはそれぞれの担当者に委ねられているからです。
他人が良いやり方をしているのが分かっていても、そのやり方を真似るのはプライドが許さない、というような理由だけで改善が横展開されないということも多く見受けられます。
「改善を妨げる感情」が出ることを防ぐのは難しいですが、この感情が出てきたときに抑えるための合言葉として「素直にやってみる」をお勧めします。
良いと思ったら取り入れるという行動が出来れば、仕事が楽になるだけではなく、自分のスキルもどんどん高くなっていくのです。